横田透の知恵の経営 No.2
みなさん、こんちは。
前回、知的資産に関し、次のような定義をお伝えしたと思います。
『企業の競争力の源泉としての、人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランド等)、組織力、顧客とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない資産を総称して「知的資産」といいます。 また「強み(知的資産)」をしっかりと把握し、それを「見える化」することで業績の向上に結びつけることを「知的資産経営」と言います。』
ちょっと、思い出していただけたでしょうか?
さて、今回は、「知的資産」が、いかにすごい「宝」かということをお話いたします。
まず、みなさんにご質問です。
「常にカネがある会社が勝ってきたのでしょうか?」
「もちろん、そうだよ。カネがある会社が強いに決まってるじゃないか。」
とおっしゃる方もいるでしょう。
でも、本当にそうでしょうか?
ものすごく大きな資本があった会社でも、あっけなく倒産してきましたよね。
過去を振り返ってみれば、銀行、証券会社、…、思い出してください。
では、真の勝者は誰でしょうか?
その答えは、「知恵」のある会社です。
この「知恵」、すなわち「知的資産」こそが、あらゆる荒波を乗り越えてきたのです。
ところで、みなさんの会社が必要とする経営資源は、二通りあります。
ひとつは、「事業活動のためにとにかく必要」なものです。
これは、単純なヒト、モノ、カネです。
もうひとつは、「上手くやっていくために必要」なものです。
これは、技術、ノウハウ、顧客の信頼、ブランド、企業風土などです。
そうです、これは「知的資産」のことです。
絵を描く場合に当てはめてみると、絵を描くために「とにかく必要」なものは、人、絵具、筆、キャンバスなどです。
一方、「上手く描くために必要」なものは、描き手のセンス、技術などです。
どちらも、一流の画家になるためには必要なものですが、より一流かどうかは、「上手く描くために必要」なもので決まってきますよね。
また、「知的資産」は、簡単にカネを出せば手に入るものではなく、みなさん自身が日々の業務の中で作り上げるもので、その蓄積はスローテンポでしかありません。
みなさんの日常業務の積み上げの結晶が、「知恵」=「知的資産」ですから、このことはご理解いただけると思います。
このようなことから、「知的資産」は、会社を上手くやっていくために必要なものであり、かつ、みなさんの競争相手が簡単に手に入れることができないものです。
よって、みなさんの会社だけの「宝」であり、競争相手との「差別力の源泉」になるのです。
いかがでしょうか?
「知的資産」の成り立ちから考えていただき、「知的資産」がみなさんの会社の「宝」である、ということを感じていただけたでしょうか?
次回も、この「知的資産」の特徴につき、引き続き、お話を続けたいと思います。
中小企業での現場経験がある中小企業診断士です!
「無形の強み」を見える化し、活用した経営支援を得意とします!
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