横田透の知恵の経営 No.1
みなさんは、自分の会社の本当の「強み」を知っていますか?
他社に自信をもって誇れる、「自社のこだわり」は何でしょうか?
「うちの強みは、品質管理だよ。」
「うちは、お客様への丁寧な対応にこだわってるよ。」
「うちは、デザインの細かい部分までこだわってるよ。」
一方、「うちには特別ないな〜。弱みばっかりだよ。」とう声も聞こえてきそうです。
でも、本当に、他社に誇れる「強み」がないのでしょうか?
では、質問の内容をかえます。
「みなさんの会社の月の売上は、0円ですか?」
そんなことはないですよね。
売上が低迷していると嘆いているとしても、いくらかの売上があるはずです。
売上があるということは、顧客が、みなさんの会社に何らかの価値を感じているから、お金を払っているのではないでしょうか?
みなさんだって、価値のないものにはお金を支払わないですよね?
では、その価値を生み出す源となっているものは何でしょうか?
それは、みなさんの会社にしかない「知恵」です。
「知恵」というと、また難しく感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
「知恵」は、どんな会社にも、当たり前に存在しているのです。
「知恵」の具体的な例は、経営理念、研究開発力、技術力、熟練工のノウハウ、品質管理力、多品種少量生産への対応力、組織力、機動力、顧客とのネットワーク力、仕入先とのネットワーク力、社内の改善活動、社内コミュニケーションの良さ、独自のマニュアル、接客力、アフターサービス対応力、などのことです。
これらは、みなさんの普段会社で行われている、みなさんの会社にとって当たり前の活動のことです。
この当たり前の活動こそが、みなさんの会社にしかない、貴重な「知恵」なのです。
この「知恵」を「資産」としてしっかりと認識し、活用していくことを「知的資産経営」と言います。
ある中小企業支援機関の定義によると、この「知的資産経営」は次のように記載されています。
『企業の競争力の源泉としての、人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランド等)、組織力、顧客とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない資産を総称して「知的資産」といいます。 また「強み(知的資産)」をしっかりと把握し、それを「見える化」することで業績の向上に結びつけることを「知的資産経営」と言います。』
ここから先は、「知恵」のことを「知的資産」とよびます。
(ちなみに、特許等の「知的財産」と混同しがちですが、「知的資産財産」は、「知的資産」に含まれる概念です。)
みなさんの会社にある「知的資産」は、形のないものであり、当たり前の日常に埋もれてしまっているので、みなさん自身が気づいていないだけなのです。
まさに、みなさんの会社には、「宝」がたくさん眠っているのです。
まずは、自社には、自分自身も気づいていない、会社の「宝」(=知的資産)があるんだ、ということを頭に入れてください。
次回は、この「知的資産」が、いかにすごい「宝」かということをお伝えします。
中小企業での現場経験がある中小企業診断士です!
「無形の強み」を見える化し、活用した経営支援を得意とします!
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