第22 適性在庫広場

適性在庫広場
第22回 フェイスブック短期連載報告

第22 適性在庫広場
 第19 回でお知らせしたフェイスブック短期集中連載<在庫管理 はじめの一歩>のご報告を以下に示します。
まだ読まれていない方で興味を惹かれた方はまだ記事は残っていますので、↑のフェイスブックページにアクセスしてお読みになってみて下さい。

 

 各回のリーチ数というのは、その回の記事を読んだ読者の数を、「いいね!」数は、その記事を読んで「いいね!」ボタンを押してくれた方の数です。今回の連載で、フェイスブックページ「適正在庫の広場」に「いいね!」を押してくれて読者になった方が若干増えてちょうど100 人となりました。本誌の読者数と比べたらまだまだですが、メディアミックス構想が少し前進したのではないかと思います。

 

 【第1回】
4月1日64 リーチ7「いいね!」 「発注点を知っていますか?」
 いちばん簡単な在庫管理方法である「発注点管理」について解説し、発注点の求め方と発注量の求め方を解説しました。

 

 【第2回】4月8日103 リーチ9「いいね!」
 「安全在庫とはなんだろう」
 予想から外れてしまう場合を想定して持つ在庫
として安全在庫を説明しました。

 

 【第3回】4月15 日298 リーチ14「いいね!」
 「エクセルを使った安全在庫の簡単な計算方法」
 エクセルを使って安全在庫を計算する方法を説明しました。

 

 【第4回】4月22 日128 リーチ14「いいね!」
 「身近なところから在庫管理を始めてみよう!」
 筆者の家庭内地位向上に大いに役立った、ヨーグルトの在庫管理手法を披露しました。

 

 今回は、全4回の連載記事中で一番好評であった第3回の記事を転載し、フェイスブックでは書かなかった関数を追加して紹介します。エクセルを使った安全在庫の計算方法を解説したのですが、
あまり知られていない特殊なエクセル関数の情報が好評だったようです。

 

<在庫管理 はじめの一歩【3】>
エクセルを使った安全在庫の簡単な計算方法

 

 先週は安全在庫の考え方を解説し、計算式も示しました。
 今週はその計算を、エクセルを使って簡単に行う方法を伝授します。

 

 安全在庫=安全係数×√(リードタイム)×需要量の標準偏差 これが計算式でした。これをエクセルで計算す
るためには、エクセルの関数を使います。順を追って説明しましょう。
 まず、安全係数です。「normsinv()」という関数を使います。ノーマル・スタンダード・インバースと読み、標準正規累積分布関数の逆関数の値
を返す関数です。
 いきなり数学でビックリさせてしまったかも知れませんが、これは覚える必要ありません。使い方だけ理解しましょう。

 

 ()の中に、サービス率の値を、例えば0.95 というように入れるだけでいいのです。サービス率=0.95 のときは、許容欠品率=5%となります。

 

そうです、100%から許容欠品率を引いた値を入れます。

 

 次は、√(リードタイム)

 

リードタイムが3日だったら、sqr(t 3)とすればいいです。ルートは、「sqr(t )」という関数を使います。

 

 最後に、需要量の標準偏差です。標準偏差は「stdev()」という関数を使います。()の中に日毎の出荷数を列挙したセル行(または列)を入れれば標準偏差が計算されます。

 

以上をまとめると、

 

安全在庫= normsinv(サービス率)*sqr(t リードタイム日数)* stdev(出荷データ)

 

となります。

 

 さあ、レッツ・トライ!!
 最後に、お待ちかねの追加関数を紹介します。

 

 それは、発注点を一発で計算してくれる関数norminv()です。

 

正規分布の累積分布関数の逆関数の値を返します。パーセント点計算関数とも言います。

 

カッコの中の引数は次の通りです。 発注点= norminv(サービス率,需要量の平均×リードタイム,需要量の標準偏差*sqr(t リードタイム))
この関数式からわかるように、発注点の本質はパーセント点です。パーセント点というのは、その値以下になる確率が指定した値になるという点です。

 

指定した値とは上の式でいうとサービス率のこととなります。なんとなく、はは?んわかったぞ!という声が聞こえてきそうですね(^_^)。

 

筆 者: 勝呂隆男 すぐろ たかお
    TSC テクニカルソリューションズ
    代表取締役社長
所在地:〒230-0062 横浜市鶴見区豊岡町11-1-304
T E L:045-574-4532 U R L:www.tscinc.co.jp
Facebook:http://facebook.com/takao.suguro
適正在広場庫の連載ツイッター、フェイスブックからも、ご意見・ご質問をお寄せください!この連載は、インターネットと連携した立体的なコミュニケーション広場を目指しています。