知的資産経営報告書の年次更新がなぜ必要なのか
みなさん、こんちは。
今回は、「知的資産報告書」の年次更新について、なぜ、年次更新が必要なのか、という点を中心にみていきます。
「知的資産経営報告書」の年次更新が必要な理由は、大きく二つあります。
一つ目の理由は、計画が、意図した通りには実現できないからです。
みなさんも身に覚えがあると思いますが、計画通りいかないことが多いですよね。
「計画通りいかなくて…。」と嘆いていることが多い方もいらっしゃると思います。
でも、計画通りいかなくていいんです!
計画の実行過程で発生する、予期せぬ出来事を学習の機会として積極的にとらえてみましょう。
学習することで、新たな力を身に付けることができます。
そして、この繰り返しであるべき姿へ到達することができます。
「学習の機会として積極的にとらえ」、まさに、「知恵をつけていく」ということです。身につける「知恵」が増え、または、「知恵」の相乗効果が新たに生まれるため、当然、それらをまとめた「知的資産経営報告書」も更新されなければなりません。
二つ目の理由は、知的資産の定量化指標は、見直す必要があるからです。
以前、定量化指標については、「結果系指標」と「要因系指標」の二つがあることを説明しましたね。
※「定量化指標」は、知的資産をマネジメントするためや、知的資産の信ぴょう性を高めるために、知的資産を数字で表したものです。
※「結果系指標」は、売上高、新規顧客獲得数、クレーム件数などのことです。
※「要因系指標」は、改善提案数、社内研修制度、顧客訪問件数などのことです。
ここで、「結果系指標」は、ある程度、同業者間で比較可能で、かつ、継続的に推移を見続けることができます。
例えば、売上高は、同業者間で比較可能ですね?
一方、「要因系指標」は、ある一定期間は指標となりますが、予期せぬ出来事や新事業への進出可能性などを考える時には、改良・改善をしなければなりません。
例えば、現在の社内研修制度、顧客の状況が変化した場合、内容を変えないと、適切な人材育成ができませんよね?
外部環境が変化した場合、当初想定した「要因→結果」の関係性も変化してしまうため、知的資産の活用の仕方も見直さなければなりません。
すなわち、外部環境の変化を踏まえ、「知的資産経営報告書」を更新していかなければならないということです。
「知的資産経営報告書」は、会社案内等の冊子とは意味が違います。
「知的資産経営報告書」は、経営の道具ですから、常に道具を磨き、必要に応じて、新しい道具に変えていかなければなりません。
毎年、「知的資産経営報告書」を更新し、その上で、当該年度の事業計画を立て、計画を実行していく、この繰り返しこそが、「知的資産経営」なのです。
これによって、あなたの会社が持続的に発展していくのです。
次回は、「知的資産経営報告書」の具体的な活用事例についてお話しをしたいと思います。
中小企業での現場経験がある中小企業診断士です!
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