横田透の知恵の経営 No.6
みなさん、こんちは。
今回は、「知的資産」は「要素」と「プロセス」で眺めることがポイントなんだということについてお話しをしたいと思います。
私の顧問先で、うなぎのかば焼きを提供している老舗(うなぎ屋)があります。
うなぎのかば焼きのポイントのひとつに、「タレ」があり、創業以来、「秘伝のタレ」を引き継いできています。
この会社の強みは「秘伝のタレ」ということになりますね。
でも、「タレ」に焦点を当てた場合、「秘伝のタレがある」ということだけが強みなんでしょうか?
どうやってこの「秘伝のタレ」を作るのか?という「作り方」、どうやってこの「秘伝のタレ」を使うのか?という「使い方」も大事ですよね。そして、それらも「強み」ですね。
例えば、「秘伝のタレ」を持っているだけで、タレの使用料、使用方法を誤ってしまったら、おいしくないかば焼きになってしまいますよね。
また、原材料の仕入れ方なども含め、「秘伝のタレ」の作り方がいい加減であれば、これを代々引き継いでいくことができませんよね。
このように、「作り方」・「保有」・「使い方」、とこの3つが連なって、「秘伝のタレ」という強みを形成しているのです。
ここで、「保有している」ことが、知的資産の「要素」で、「作り方」・「使い方」が知的資産の「プロセス」になります。
ですから、みなさんも、自分の会社の「知的資産」を眺めていく場合、「***という強みを持っている!」という「要素」の部分だけでなく、それにつながっている「プロセス」の部分まで眺めていくことが必要なんです。
特に、技術力に自信がある会社の場合、「我が社は、***というこんなに高度な技術を持っている!」という点にのみ、焦点を当てがちになってしまう傾向があるので注意しましょう。
また、「知的資産」の「プロセス」に該当する部分が見える化されると、新しいことにチャレンジする「経営革新」や他社や研究機関と連携していく「産学官連携」も上手くいくようになります。逆に、この「プロセス」を明らかにしないまま、新規事業に取り組んだり、企業関連携をしたりすると、その大半が上手くいかない結末を迎えてしまっています。
そのため、みなさんは、このような残念な結果にならないよう、「知的資産」をしっかりと把握するようにしてください。
次回からは、今までお話ししてきた「知的資産」を活用するための道具である、「知的資産経営報告書」の作成方法についてお話しをしていきたいと思います。
中小企業での現場経験がある中小企業診断士です!
「無形の強み」を見える化し、活用した経営支援を得意とします!
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つくば未来経営コンサルティング事務所
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