知的資産経営報告書の年次更新がなぜ必要なのか
みなさん、こんちは。
今回からは、「知的資産経営報告書」の具体的な活用事例についてお話しをしたいと思います。
はじめに、事業計画書を作成し、銀行からお金を借りる場面をご紹介します。
日常、事業計画書といわれるものを作成するパターンで一番多いのは、銀行からお金を借りる時ではないでしょうか?
その時、過去の数字から、なんとなく、将来の数字を作っていないですか?
自社の強みは何か?その源泉は何か?という視点から、数字に落とし込んでいますか?
100歩ゆずって、「お金を借りるため」と割り切れば、これらのやり方も、ある程度、理解できます。
でも、その事業計画書を使っていこうと思ったらなら、全く使うことができません。
その理由は、「価値創造ストーリー」が全く分からないからです。
ここで、「知的資産経営報告書」の出番です。
「知的資産経営報告書」には、「会社がどのように価値を生み出しているか?」、その根拠が、「価値創造ストーリー」という形で書かれていますね?
これは、「将来キャシュフローを生み出す根拠」の説明ともいえます。
ここで、ちょっと思い出してください。
「価値創造ストーリー」を作成する際、「なぜ?」、「なぜ?」とさかのぼって考えてみましたよね?
おそらく、銀行員に対し、口頭で、借りたお金を返せる理由を説明したとしても、相手の銀行員から、「なぜ?」、「なぜ?」と聞かれると思います。
ですから、その銀行員の疑問に、「価値創造ストーリー」で答えているのです。
また、その「価値創造ストーリー」の出発点となる、「経営理念」についても、詳しく書かれていますね?
この「経営理念」からは、どんな考えの持ち主の経営者なのか、それを読み取ることができます。
みなさんが、お金を貸す立場にたってみてください。
どこの誰だか分からない相手、何を考えているか分からない相手には、お金を貸したくはありませんよね?
「経営理念」からは、経営者の「ゆずれない思い」が分かりますから、経営者の人物像が明らかになり、それが安心してお金を貸すことにつながっていきます。
さらに、「知的資産経営報告書」では、非財務情報である知的資産ともに、定量化指標(=経営のものさし)の変化等を通じ、財務情報(=売上・利益等)が記載されています。
そして、知的資産の獲得・強化が、財務諸表にどのような変化を与えるのか、その関連性がわかりやすく、時系列で説明されています。
よって、この部分こそ、銀行が一番欲しい部分を要約した部分でもあり、銀行に価値を感じてもらえる部分なのです。
いかがでしょうか?
今後、融資を考える際、ぜひ、「知的資産経営報告書」を活用してみてください。
今までとは違う世界が広がっていくと思います。
次回も、引き続き、「知的資産経営報告書」の具体的な活用事例についてお話をしたいと思います。
中小企業での現場経験がある中小企業診断士です!
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