世界の紅花(ベニハナ)に学ぶ!中小企業がやらなければいけないこと
お世話になっている会社の役員の方から紅花(ベニハナ)のCEO青木ケイコ氏をご紹介頂きました。いくつもの有益なお話を伺いましたが、中小企業の経営者にお伝えしたいことをひとつだけシェアしたいと思います。
それは青木ケイコ氏曰く・・・
「中小企業は新しいことをやるのではなく、徹底的に自分の顧客を知ること!」
・・・と何度もおっしゃってました。
創業者のロッキー青木氏が4年前に他界され、青木ケイコ氏がベニハナを引き継いでから130%の増収を達成しているのですが、それができたのは顧客を徹底的に知るため、店舗ごとにお客様を調査したからだということです。
なぜ調査したかというと、同じベニハナでも客層が異なるから。
ロンドンにある2店舗を例にお話し頂きましたが、同じロンドンでもチェルシーの店舗とピカデリーの店舗では客層が違うのでお客様がお店に求めているものも違うというのです。
チェルシーは家族連れが多いのでキッズメニューや笑顔の絶えない接客、アニメの上映など徹底的に家族が喜ぶサービスを追究。
その一方でピカデリーは銀座のようなところなのでビジネスマンや接待、観光客が喜んでくれるようなサービスを従業員一丸となって絞り出したそうです。
その際、意識したことは他の客層の方にも来てもらえるように、喜んでもらえるようにという考えは切り捨てたとのことです。しっかりロケーションに合わせたターゲティングをしていたわけです。
更に「中小企業が新しいことに手を出すと80%失敗する!」ともおっしゃってました。なぜなら、新しいことに手を出すことで本業が手薄になるから。
「本業であるコアを他社が追いつけないように磨きしっかりアピールすることが重要。ベニハナのコアはシェフのパフォーマンスと雰囲気。そして差別化ポイントは鉄板焼きのパイオニアであること。」
ここを徹底的に磨くため、シェフは3ヶ月に一度ビデオを撮られ、腕を上げたシェフにはボーナス!そして広告にはベニハナが鉄板焼きの元祖であることを知ってもらうために創業当時40年以上前の写真を広告に使っているとのことでした。
企業は「形があるモノより、無いモノの方が競合優位性を保てる」ので、シェフのパフォーマンスに磨きをかける取り組みも理にかなっているわけです。
「経営コンサルタントの方の前で話すのは恥ずかしいわ!」とおっしゃってましたが、こちらが非常に多くのことを勉強させて頂きました。実践している経営者の方の言葉には重みがありました。
少しでも参考になれば幸いです。引き続きよろしくお願いします。