「感情」と「時間」の共通点。
8月も終盤になり、暑さも和らいできましたね。
もちろんまだ暑いのですが、都内で37度を記録した頃に比べればだいぶ過ごしやすいと感じています。
さて、私は公認会計士・税理士として会計事務所も経営しています。
会計事務所を営んでおりますと、他の税理士さんから業務を引継ぐケースも多くあります。
引き継ぎになる理由は様々ですが、その際、時々耳にするご要望が「怒らないでほしい」「逆ギレしないでほしい」ということ。
さすがに社長に対してそういう態度をとるケースはほぼないでしょうが、経理ご担当者に対してそのような態度で接してしまうケースはあるようです。
さて、以前少し触れたかもしれませんが、「嫌われる勇気」で注目を浴びたアドラー心理学。
アドラー心理学では、人は感情を目的達成のために使うと言われています。
つまり、感情的な「怒り」「逆ギレ」が起こる背景には、何か達成したい目的がある。
それは思うに任せない状況の打破かもしれませんし、単にイライラを発散することで爽快感を味わいただけかもしれませんし、あるいはミスへの恥ずかしい思いを隠すためかもしれません。
「怒り」や「逆ギレ」を使うことで何か有意義な結果になることは無いと思いますが、当の本人は目の前のことしか見えなくなってしまうんでしょうね。
さて、アドラー心理学では「目的のために感情を使っていると自覚する」ことが重要だと言われます。
自覚することで、一歩立ち止まれる。
そうすることで、感情を上手く利用できる。
もちろん、
立ち止まって、ではその後どうするかも重要です。
私のおすすめは、「結論から」「全体から」「単純に」考えてみること。
この三つ、「地頭力」に必要な思考力として、コンサルタントの細谷功氏が触れているものです。
?「結論から」考えれば、他の道筋を見出すことができるかもしれません。
?「全体から」考えれば、ば他者との関係に思いが至るかもしれません。
?「単純に」考えれば、思わぬ発見があるかもしれません。
そして、「単純に」考えるなら、コーチングの場は、長い人生の中で一歩立ち止まる時間とも言い換えられます。
アドラー心理学に戻ります。
人は「感情」を目的達成のために使います。
同様に、人は「時間」も目的達成のために使います。
例えば、知識を増やすために時間を使ったり、ネットワークを広げるために時間を使ったり、健康維持のため運動に時間をつかったり。
感情を上手に使うには、一歩立ち止まることが大事でした。
だとするならば、時間を上手に使うにも、一歩立ち止まるという視点が必要かもしれません。
立ち止まって、「結論から」「全体から」「単純に」考えてみる。
一歩立ち止まるコーチングの場があれば、コーチが「結論から」「全体から」「単純に」考えることを支援してくれるはず。
コーチングの場で、例えば、人生を「結論から」考え、他者との関りを「全体から」考える。
私も、何か良い気づきを得られる予感がしてきました。
※士業を中心としたプロコーチが集い、以下のブログを展開しています。
「コーチング・ガレージ」 https://ameblo.jp/coachinggarage2018/
私のほか、弁護士、中小企業診断士などがブログを執筆しております。
著者
塙 健一郎 / 株式会社未来カ(みらいか)
渋沢栄一は「士魂商才」という言葉を残しています。欲は事業発展への必要条件かもしれませんが、その先にある本当の意味での満足感、幸福感は何から生まれるのか、それをクライアントの皆様と共に考え目指し、実りある関係を育んでいます。