急がば回れの経営〜ポジティブ三日坊主。
今回のテーマは三日坊主です。
共同執筆しておりますブログ、「コーチング・ガレージ」で、執筆者の一人、飯塚コーチが「三日坊主を繰り返していくと・・・」という記事を掲載しました。
それを読んで、「おぉ!そういう捉え方もあったか!」。私自身が持っている、三日坊主へのネガティブイメージが少し払拭されました。
(私も振り返れば三日坊主で終わったことは山のようにあり、心のブレーキになっていたこともあります。英語とか)
そしてふと思いました。
「“三日坊主”って、そもそもなんでネガティブな印象なんだろう??」
で、何となくなのですが、
・続けるべき⇔続けるべきではない
・続ける⇔続けない
の二軸でマトリックスを作りました。
名付けて「三日坊主マトリクス」。
このマトリックス、よくよく見ると(普通にわかるかもですが)、三日坊主にして良いものと、してはいけないものがあることが分かります。
上半分は、三日坊主にしてはダメ。
下半分は、三日坊主にすべき。
でも、上半分と下半分の境界は、もしかすると結構あいまいで、普段気にもしていないかも。
「人間の抱える基本的な問題とは、人間は不便な状況に適応するのに長けているということ」
デザイン思考の大家であるティム・ブラウン氏が、著書で触れていました。
人は「続けるべきでない」ことにも適応してしまう。
例えば私自身、体重計の位置を変えれば良いのに毎朝壁ギリギリで直立し、顎が上がってメモリをみるのに苦労していても特に不便を意識していなかったり。冷静に振り返ればそんな状態はキリがありません。
そんなことを考えながら、マトリクスそれぞれに名前を付けました。
「続けるべきことを続けない」のは、後悔の念に囚われる「囚人」(私にとっては以前の英語)。
「続けるべきでないのに続けている」のは、はたから見ると愚かな「愚者」。
この二つはネガティブ。他方、
「続けるべきことを続ける」のは、人生の目標を着々と達成する「達人」。
「続けるべきでないことを続けない」のは、“人間の基本的な問題”を克服した「賢者」。
ポジティブなイメージです。
さて、ではこのマトリクス上でプロコーチの出番はどこか?
「思考整理の案内人」と言えば福田コーチですが、我々がやるべきはまさに「思考整理」のお手伝い。
「三日坊主マトリクス」の上下のあいまいな区分を明確にすること。
それがまず、すべきことだと考えます(以下図表の@)。
まずは上下の区分を明確にし、例えば、続けるべきでないのに続けなければと誤解している人(言い換えれば、本来三日坊主でOKなのに後悔の念に囚われた、いわば「騙された囚人」)の気持ちを解き解すこと。
そこが整理されれば、Aのように、多くの人は「囚人」から「達人」、「愚者」から「賢者」に、自力でシフトできると思います。やるべき事、そうでない事が明確になっているので。
でも、もし自力シフトできなかったら?
心配無用です。そんなときは、コーチが「達人」や「賢者」にシフトするためのプロセス設定を支援します。
「愚者」が「賢者」になったら、それはポジティブ三日坊主。
「三日坊主、できたんだね!!」
コーチはそんな言葉をかけるかも。
※士業を中心としたプロコーチが集い、以下のブログを展開しています。
「コーチング・ガレージ」 https://ameblo.jp/coachinggarage2018/
私のほか、弁護士、中小企業診断士などがブログを執筆しております。
著者
塙 健一郎 / 株式会社未来カ(みらいか)
渋沢栄一は「士魂商才」という言葉を残しています。欲は事業発展への必要条件かもしれませんが、その先にある本当の意味での満足感、幸福感は何から生まれるのか、それをクライアントの皆様と共に考え目指し、実りある関係を育んでいます。