「事業再構築」第4回公募の採択発表
昨年12月に締め切られた事業再構築補助金の第4回公募の結果が去る3日に発表されました。
応募件数は19,673件、そのうち8,810件が採択されました。45%弱です。採択率を考えますと2社に1社ということで、申請しても半分は落ちたいうことですね。
第4回はいろいろな募集枠があり、大規模賃金引上げ枠や卒業枠は少々特殊なため一般的な通常枠と緊急事態宣言特別枠にしぼってみると以下のような結果なりました。
通常枠
応募件数15,036件 採択件数5,700件(37.9%)
緊急事態宣言特別枠
応募件数4,217件 採択件数2,806件(66.5%)
だいぶ差がありますね。緊急事態宣言特別枠の補助上限額は1500万円と少ないものの、その影響をもろにうけた飲食店などを優遇しようという政策のあらわれでしょうか。
業種別にみてみましょう。以下のようになります。
建設業がやや苦戦しています。製造業と宿泊・飲食サービス業が健闘しています。
|
応募件数 |
採択件数 |
採択率 |
---|---|---|---|
製造業 |
3,482 |
2,000 |
57.4% |
建設業 |
2,302 |
916 |
39.8% |
卸売・小売業 |
3,207 |
1,330 |
41.5% |
宿泊・飲食サービス |
3,344 |
1,718 |
51.4% |
また申請金額の集計をみてみますと面白いことがわかります。補助上限額である、4000万円、6000万円そして8000万円が突出しています。それ以上の金額を申請したくてもできないため皆このゾーンに集中するのはわかりますがきわめてはっきりしているので驚きです。
さて、間もなく第5回公募が締め切られますがそれまで時間もあまりないなか、駆け込みで申請しようとする例があるようです。おそらくこれを逃すと来年度になってしまうため、補助金の上限額がぐんと下げられてしまうことが関係しているのでしょう。
従業員数の少ない製造業などはちょっとした機械を買おうとするとすぐに上限額を超えてしまいますのでなんとか第5回に応募したいという気持ちがはたらくのでしょう。
3月24日の締切が終わるとおそらくその後は5月11日締切のものづくり補助金に向けて多くの企業が申請に動くことになると思います。
以上
著者
座間 正信 / 株式会社アイピーアトモス
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