今年度最後の【事業再構築補助金】の募集
事業再構築補助金の第5回公募が開始されました。締め切りは3月24日(木)の18時です。
第5回となる今回の募集ではこれまでと次の項目が変更になります。
「新事業売上高10%要件の緩和」
これまでは3〜5年の事業計画期間内に新たに取り組む事業での売上高が会社全体の10%を超えることが要件となっていました。ところがコロナの長期化が予想されるからなのでしょうか、この要件が緩和されるルールが加わりました。
それは全社売上高の10%を達成できなくても全社の付加価値額の15%を達成することでもよいとするものです。付加価値額は営業利益、人件費、減価償却費の合計ですからある程度社内で調整できる余地はあります。
また売上高が10億円以上で事業再構築を行う事業部門の売上高が3億円以上の場合、つまり再構築の対象となる分野が3割以上ある場合はその対象分野の10%でもよいということになりました。
実は、売上高が10億円以上ある企業で、全体売上の10%以上を新規商品で占めるのは結構大変なことなので、この変更は中堅企業にとっては朗報でしょう。
これまで補助対象となっていなかった上記の家賃およびそこへの移転費用が補助対象となりました。移転費用の補助率は2分の1です。(公募要領では「貸工場・貸店舗等に一時的に移転する際に要する経費」として賃借料が認められていますので補助対象となる期間も一時的なものなのでしょう。)
これまで補助制度の対象でなかった農事組合法人が対象となりました。
そしてこの補助金、コロナ対策の大型予算を組んだもので、一年限りで終わりだとの大方の見方がありましたが来年度も続きます。ただし第6回となる募集では事業類型や要件が大幅に変わるので注意が必要です。
さて、来年はどうなるでしょうか。これはすでに令和3年度補正予算の概要が決まった際に公表されていますので多くの方がご存じでしょう。具体的には予算額が大幅削減となります。
といっても6000億円以上の予算なので、ものづくり補助金の3倍程度はありますが。
その他従業員数による補助金額の変更などさまざま変更がありますので、公募要領を詳しく見ておく必要があります。詳しくは(https://jigyou-saikouchiku.go.jp/)を以下をご参照ください。
著者
座間 正信 / 株式会社アイピーアトモス
企業の強み、市場の機会、アイデアに関する特許情報、市場における類似商品、今後の成長分野など幅広い視点から儲かる商品開発のアドバイス