何が変わる?2020年ものづくり補助金

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何が変わる?2020年ものづくり補助金

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何が変わる?2020年ものづくり補助金

今年のものづくり補助金の募集の様子がすこしずつ見えてきました。

 

今までの情報から、申請方法や審査の視点がこれまでとはかなり変わるようです。
主な変更点は次の通りです。

 

@ 電子申請のみの受付になる
A 通年募集・複数回締切になる
B 賃金アップを重要視している

 

<電子申請>

電子申請自体は過去の募集でもありましたし、昨年秋の平成30年度補正ものづくり補助金では紙ベースでの応募は受け付けなくなりました。
今回は、新たにつくられた「Jグランツ」というシステムにログインして申請内容を入力することになるようです。

 

Jグランツというのは経済産業省がつくった補助金申請のポータルサイトともいうべきもので、IT導入補助金や小規模事業者持続化補助金など他の制度に申請する場合にもつかうものです。

 

Jグランツをつかって補助金を申請しようとする場合、あらかじめ「GビズID」という、ログイン用のアカウントを取得する必要があります。アカウントの取得には2〜3週間かかるので前もって準備をしておいた方がよいでしょう。

 

<通年募集>

これまでは年一回または二回の募集と申請締切が設定されていました。
今回からは「通年募集・複数締切」に変更になりました。つまり、はじめに補助金の募集がなされ、その後は複数回の締め切りが設けられるようです。締切は大体2〜3ヶ月おきくらいに設定される模様です。

 

いままでと大きく異なるのは「年度単位」の考え方ではなく、予算消化型になるということです。

 

すなわち、今回のものづくり補助金の予算規模は3000億円程度と、これまでのおよそ3倍となっています。これを一年で消化するのではなく、予算が続く限り募集が続けられ最終的には令和5年度末、すなわち2024年3月まで申請が可能ということになります。

 

募集がスタートするのは3月頃だと予定されており、その後大体3カ月に一回の締切があると発表されていますので自社の設備予定時期に合わせて申請をすることが可能になります。

 

<賃金アップ>

賃金の上昇がなかなか進まず景気がよくならない状況を打破したいという政策を反映し、申請には賃金アップがとても重要となっています。

 

まず申請するためには3〜5年間で賃金を上げることを前提にした事業計画を立てなければなりません。
上げ幅は給与支給総額が年率平均1.5%かつ社内における最低賃金が会社の所在する地域の最低賃金より30円高いことが求められます。これが申請のための必須条件です。

 

そして給与支給総額の上げ幅を年率2%以上にするか最低賃金を地域の最低賃金よりも60円以上高くする事業計画を作成した場合、加点対象(採択に有利)となります。
この加点は小さいものではなく、加点の有無が採択に大きく影響を及ぼすと考えられています。

 

以上述べた項目以外にも色々と変更されている点が多くあり、正式な公募要領が発表されたら、詳細に読み込む必要があります。

 

 

著者

座間

座間 正信 / 株式会社アイピーアトモス
企業の強み、市場の機会、アイデアに関する特許情報、市場における類似商品、今後の成長分野など幅広い視点から儲かる商品開発のアドバイス

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