目標達成に向けた「逆算思考」
「逆算思考」とは、先に目標を決め、その目標から逆算して計画を立てて実行する考え方です。
ビジネスであれば、以下のような感じです。
・今期末の決算目標を決め、それを達成できるような計画を立てて営業活動を行う。
・来年1月の展示会出展に向け、展示内容を検討して集客プランを立て、実行する。
「逆算思考」の実効性を高めるには、以下のような能力を磨く必要があります。
(1) 目標を設定する力
(2)目標に向けたプロセスを洗い出し、実現可能な計画を立てる力
(3)計画を実行する力
今回は3について触れますが、1・2と3の違いは継続性です。
すなわち目標を達成するまでの長期間、継続的に必要となります。
計画を実行するためには、定期的に計画の進捗をチェックしなければなりません。
ビジネスであればチームで計画を遂行することが多いので、予定通りに計画を進めるためには、チームの構成員が「期限」を意識して仕事を行い、予定の進捗をクリアしていく必要があります。
この際、経営者や管理者の立場であれば、チームの構成員や部下に対して、「常に期限を意識して仕事をして下さい」と口で言うだけでは不十分で、必要なのは「仕組み化」です。
仕組みを作って、自分が意図した計画の通りに、人を動かす必要があります。
管理者の立場の方であれば、部下に仕事を依頼して「あの件、終わった?」と聞いたら、「すみません、まだです」と返事が返ってきた経験があると思います。
この時「もっと期限を意識して仕事をしなさい」と発破をかけても効果は限られます。
期限を守らせる「仕組み」を張り巡らされなければなりません。
例えば、
・会議で実行すべきことを決めたら、議事録にTODOの期限を書く欄を設けて記入する。
・期限の数日前には、現在の状況を確認する。
・営業進捗管理システムに「行動予定日」の欄を設け、入力しないとシステムが進まないようにする。
・管理職の行動指針の中に「部下に指示した際は期限を切ること」を入れる。
・「期限を意識して仕事をしているか」を人事評価表の項目として入れる。など
このように、忘れることができないように仕組み化することで習慣付けします。
計画実行は小さなTODOの積み重ねなので、これを確実にクリアしていくことで、計画の実行力が上がってきます。
米澤 裕一 / 合同会社バリューアップ
経営コンサルタントとして独立後、1年目でものづくり補助金で90%の採択実績を残す。勝てる土俵で顧客提供価値を高め、補助金を活用した資金調達やボトルネックの改善によって、200社以上の利益改善に貢献。