マーケティング施策の「水漏れ」を防ぐ

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マーケティング施策の「水漏れ」を防ぐ

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マーケティング施策の「水漏れ」を防ぐ

マーケティングで「水漏れ」を防ぐということは、「機会損失」を減らすということです。
「機会損失」とは販売の機会を逃すことで、本来得られるはずの利益を失うこと。
つまり「未来的な損失」が発生してしまうことを指します。

 

例えば、BtoB企業において、ホームページで新規顧客から問い合わせが入り、商談に至るまでを例に挙げます。

 

マーケティング施策の「水漏れ」を防ぐ

 

転換率は次のプロセスに進む確率です。
件数は、最初にWEB上で自社が目に留まる件数を1000件とした場合の、次のプロセスに転換する件数を示しています。

 

上記は1000件がHPに訪れて10件が商談に至っているので転換率約1%という例です。
100%ではないということは、各プロセスで水漏れ(機会損失)が発生しているということです。

 

もちろん、問い合わせから機会損失なしで100%商談になるということはあり得ません。
しかし、ひとつずつの項目に、必ず機会損失の項目が潜んでいるため、全体の転換率を上げるためには、ひとつずつの項目の対策を考えて実行し、
水漏れを防ぐことが、件数アップを図るためには重要になります。

 

上記プロセスの各項目における機会損失の例としては

 

1)BtoB企業でもスマホの検索対策を疎かにするとHPが目に留まりにくい。
2)HPの構成が、顧客の課題解決につながる内容になっておらず商品に興味がわかない。
3)顧客は課題の解決をしたいのに、商品説明が性能ばかりの説明になっている。
4)商品ページから問い合わせフォームに至る導線がわかりにくく、やめてしまう。
5)担当者が問い合わせの返事をするのに数日かかり、他を当たってしまう。

 

例えば、HPのお問い合わせ一つとっても、上記のようなことがありえます。

 

よって、訪問営業など自社の全てのマーケティング活動部分の機会損失総数を数えたら、膨大な数になるかもしれません。
新たな新規開拓の方策をあれこれ考える前に、
現在のマーケティング活動の水漏れを徹底的に分析し、対策することが先決です。

 

また、生産プロセスでは転換率を「歩留まり」と言います。
生産プロセス以外でも、新規採用のプロセスなど成果を目指す業務プロセスにおいて、水漏れ防止の重要性は同様です。

 

 

米澤 裕一

米澤 裕一 / 合同会社バリューアップ
経営コンサルタントとして独立後、1年目でものづくり補助金で90%の採択実績を残す。勝てる土俵で顧客提供価値を高め、補助金を活用した資金調達やボトルネックの改善によって、200社以上の利益改善に貢献。

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