顧客価値に基づく値決め

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顧客価値に基づく値決め

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顧客は攻略すべき相手?

 

営業会議などで「顧客をいかに攻略するか」という話をよく聞きます。
攻略=戦うことなので、これだと、顧客を戦う相手と捉えていることになります。

 

また、顧客を「囲い込む」と言ったりもします。
その背景には「どうやって買わせ、そして逃がさないか」という意図が見え隠れします。

 

このように顧客はコントロールできる存在なのでしょうか?

 

ドラッカーは企業の目的を「顧客を創造すること」と定義しました。

 

「顧客を創造する」ということは、「顧客から選ばれる」ということです。
なぜなら、取引先を選ぶ権利は、例外的な独占市場を除いて100%顧客側にあるからです。

 

攻略するのではなく、選ばれなければ顧客は創造できません。

 

それでは顧客に選ばれるためには、何をすべきでしょうか?

 

ポイントは、「当社はお客様が望む変化を提供できますよ」と伝えることです。

 

顧客ニーズは「変化」の一言で表せます。

 

BtoBビジネスでも、BtoCビジネスでも、顧客ニーズは2つにくくれます。

 

一つは「現状の不を解消する」こと。
例えば、不便、不満、不都合、不具合、不足などを解消し、リスク、労力、コストを減らす。

 

もう一つは、「現状を更によくする」こと。
例えば、より美しくなりたい、より利益を増やしたいなど、便益、機能、体験を増やす。

 

そして、2つに共通することは「現状」から「あるべき姿」に向けて「変化をもたらす」ことです。

 

この「変化」を、CMでうまく伝えている例が「ライザップ」です。
CMでは、機能やサービス内容には一切触れず、タレントを使って、サービスを受ける前と後の体形・顔つきの「変化」のみ伝えています。

 

顧客は「機能」にはあまり興味がありません。
顧客はあくまでも「変化」を望んでいるのであってて、このように、ビフォーアフターの変化をわかりやすく示すと、その変化を望んでいる顧客から選ばれる可能性が高まります。

 

 

米澤 裕一

米澤 裕一 / 合同会社バリューアップ
経営コンサルタントとして独立後、1年目でものづくり補助金で90%の採択実績を残す。勝てる土俵で顧客提供価値を高め、補助金を活用した資金調達やボトルネックの改善によって、200社以上の利益改善に貢献。

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